この記事では、これまでワイヤレスイヤホンを多数レビューしてきたディズ(@_MONOGREAT_)がSoundPEATSの完全ワイヤレスイヤホン「SoundPEATS Sonic 」をレビューをするぞ。
完全ワイヤレスイヤホンSoundPEATS Sonicレビュー
スペックとデザイン
主な特長としては以下のとおり。
- 連続使用15時間
- ゲームモード搭載
- aptX™ Adaptive対応
コーデックaptX™ Adaptiveは従来のaptXに比べて、通信環境に柔軟に対応することで低遅延で途切れにくいのか特徴だ。5,000円ほどの価格で対応しているイヤホンはまだまだ少なく貴重な存在だ。
それと、なんといっても再生時間が15時間という圧倒的なスタミナが嬉しいところだ。一般的なイヤホンだと長くて10時間ほどだったが、それを大きく上回ってきている。
しかも、今やスマホでゲームするのは当たり前な時代において、次のトレンドになりそうな「ゲームモード」もしっかりと搭載している!!!
これなら音がズレずにゲームに集中できるぞ!!!
主なスペック
モデル名 | SoundPEATS Sonic |
---|---|
価格 | 4980円 |
タイプ | カナル型 |
操作方法 | 物理ボタン |
Bluetooth®バージョン | Bluetooth® 5.2 |
対応コーデック | aptX™ Adaptive / AAC / SBC |
ドライバー | 6mm DDドライバー1基 |
イヤホン再生時間 | イヤホン:15H / 充電ケース併用:35H |
充電方法 | USB-Cケーブル |
充電時間 | イヤホン:1.5H / 充電ケース:2H |
防水等級 | イヤホンのみ IPX5 |
重量 | イヤホン片側6g / 充電ケース47g |
その他機能 | cVcノイズキャンセル/ゲーム(低遅延)モード/片耳モード/マルチペアリング |
ペアリング方法を読む
ケースからイヤホンを取り出すと、LEDが点滅してぺリングモードになる。
接続する機器のBluetooth設定から「SoundPEATS Sonic」を選択すると、ペアリングが完了する。
Androidの場合
[接続済みのデバイス→新しいデバイスとペア設定する→SoundPEATS Sonic]の順に選ぶ
iPhoneの場合
[設定→Bluetooth→SoundPEATS Sonic]の順に選ぶ
ちなみに、2台目からは、1台目のBluetoothをオフにしてイヤホンを取り出し、2台目の端末で「SoundPEATS Sonic」を選択すればペアリングできる。
パッケージ内容
それではさっそく詳しく見ていこう。
本体と付属品がこちら。
イヤホン
充電ケース
USB-C充電ケーブル
取扱説明書
イヤーピース S / M / L
ケース
ケースにはゴールドのアクセントが入っていて、見た目は高級感があって好感が持てるデザインだ。
材質はプラスチック製なので、手に持ってみるとチープな感じを受ける。イヤホン込みで実測47gと軽く、サイズもかなりコンパクトに仕上げられているため、携行性は良し。
背面にはUSB-Cポートが搭載。
ケースを開けると、フタが非常に安っぽくて残念な気持ちになった…このあたりは価格とトレードオフしていると思って割り切ろう。
イヤホンがケースから取り出しにくいから落下に注意。
イヤホン
イヤホンもケースと同じテイストでゴールドがいい感じだ。
SoundPEATSのロゴがインジケータになっていて、青とオレンジに光るぞ。
このイヤホンは防水等級IPX5なので、噴射された水に3分間耐えられるようになっている。だから雨や汗程度なら余裕だ。
イヤホンは片側で6g、ワイヤレスイヤホンとしては一般的な重さ。サイズが少し大きめだ。
バッテリー持ち
SoundPEATS SONICは、なんと単体で15時間、 ケース併用で最大35時間も使用することができるんだ!!!
実際にaptXで4時間ほど連続で聴いてみたが、残量70%を維持していた。
このロングバッテリーはすごいよ!!!
一般的なワイヤレスイヤホンは6~10時間程度であることを考えると、まさに超長寿命で、こんなに長持ちなイヤホンはなかなかお目にかかれないぞ。
ちなみにコーデックがaptX系の場合は、2-3割程度再⽣時間が短くなる。
装着感
装着してみると、大きいので耳からの飛び出しがある。女性には少し大きいかも…
それとノズルが大きめなので芯が硬く、耳が小さい人には窮屈に感じるかもしれない。
付属のイヤーピースは、どこにでもあるイヤーピースという感じ。
とりあえず3サイズ用意されているが、別のイヤーピースに取り替えをオススメする。
試しにSpinFitのCP360に付け替えてみた。
このイヤーピースは完全ワイヤレスイヤホン向けに作製されたモデルで、軸は少し硬めでしっかりとしていて、傘部分は医療用のシリコンが使われていて、柔らかく耳へのフィット感がかなり高くなるので、付け心地が快適なんだ。
カナル型の圧力が苦手な人にオススメのイヤーピースだぞ。
操作
ロゴの部分は、物理ボタンになっていて、さまざまな操作ができる。
物理ボタンを押すと、「ピン」っというフィードバックがある。確実に反応してくれてストレスなく操作できるぞ。
操作できる内容も幅広くスマホを出す必要はないので快適だ。
操作 | 効果 |
---|---|
1回押す | 再生/一時停止、受話/終話 |
2回押す | R:音量UP L:音量DOWN |
3回押す | R:音声アシスタント L:ゲーミングモードの切り替え |
1.5秒長押し | 電源オン、着信拒否、R:曲送り L:曲戻し |
2秒長押し | 通話切り替え |
5秒長押し | 手動ペアリング |
完全ワイヤレスイヤホンSoundPEATS Sonicレビュー
音質はそれなり。遅延は良い感じ
SoundPEATS Sonicには、6mmの振動板を用いたダイナミックドライバーが1基搭載されている。対応コーデックはAptX Adaptive/AAC/SBCで、どんなスマホでも相性はいいだろう。
特にAptX Adaptiveに対応しているため、余裕があればAptX HDで高音質を、通信が込み合っていればAptXで接続強度を上げてくれるから、これまでよりもさらに使いやすくなることだろう。
aptX Adaptiveは、データ転送時のビットレートを可変させながら伝送する技術だ。
従来のaptXではビットレートが352kbps/384kbpsに固定されていたため、通信が混雑する場所や時間帯など環境によっては音の途切れやノイズが発生する場合があったが、aptX Adaptiveではリスニング環境の電波状況やデータ量に応じて転送ビットレートを280kbpsから420kbpsの間で可変させることで、安定して遅延の少ないオーディオリスニング環境が実現できる。初期スペックでは最大48kHz/24bitまでの信号を伝送可能だ。
さて、気になる音質だが、SoundPEATS Sonicはほぼフラットな音質だ。
距離感でいえば、高音域≧中音域>低音域 といった感で、高音がかなり近くて、ボーカルも近く感じる。低音から重低音は控えめで臨場感は抑えられている。
ボリュームを上げると、高音が少し刺さってくるため、大音量で聴くと少しつらい。全体的に奥行感が薄く味気なく感じてしまうところがあり、音場はあまり広くない。イヤーピースをSpinfitのCP360に変えると、遮音性が上がって少し改善された。
ゲームモードに変更すると、低音が少し強くなるので、好みで切り替えるといいだろう。
全体的に価格なりの音質といったところで、このイヤホンで感動を覚えることはまずないだろう。雰囲気を楽しみながら作業をするような流し聴きや、通勤・通学やスポーツにはよさそうだ。
ゲームモードはさすがの低遅延だ
SoundPEATS Sonicには、目玉機能として「ゲームモード」が搭載されていて、低遅延でゲームや動画を楽しむことができる。
さっそく試してみよう!!!
いつもの「CoD mobile」の射撃場で、それぞれのモードを切り替えながら狙撃してみて、どのような違いがあるのかを検証してみた。
ミュージックモードの場合
銃を撃った瞬間から一瞬遅れて銃声が聞こえたが、一般的なイヤホンに比べて遅延は少ないようだ。
イメージとしては、
タンッ (タップ)
ダーン (銃声)
タップとの間に一瞬だけ間があった。
ゲーミングモードの場合
目を閉じてタップと音に集中すると、タップした指が離れた一瞬後に音がなっていることが分かった。ミュージックモードに比べるとわずかに速いようだ。
イメージとしては、
タンッ (タップ)
ダーン (銃声)
スマホのスピーカー(遅延ゼロ)の場合
タンッ (タップ)
ダーン (銃声)
当然ながらタップと同時に音がなる。
さすがゲームモードというだけあって、かなり集中しないと分からないレベルの低遅延だった。これまでレビューしたイヤホンの中だとdyplay ANC Podsと同レベルの性能で、性能は以下のような感じだ。
XROUND AERO >> dyplay ANC Pods = SoundPEATS Sonic
この性能であれば、ゲームで遅延を感じることはほぼないだろう。
完全ワイヤレスイヤホンSoundPEATS Sonicレビュー
通話と接続性能
ワイヤレスイヤホンとして、見逃せないのが通話と接続の性能だ。
通話はハンズフリーでスマホを出さずに話せるから、もし実用に耐えるなら、ものすごく便利。
接続は、駅などの電波が多く飛び交う場所で、音楽を途切れずに楽しむには、ある程度の性能がないと辛いものがある。
通話には厳しい性能
SoundPEATS Sonicには、QualcommのQCC3040チップが搭載されていて、通話時のノイズをカットしてくれるCVCノイズキャンセル機能がある。
実際の通話音質は、クリアで非常に聴きやすかった。
ただし、周囲の雑音を普通に拾ってしまう。自分が話していないと強力にノイズキャンセルが効いて一気に静かになるが、喋ったとたんに丸聞こえになる。通話するなら、周囲が静かなところでしか難しそうだ。
接続性能は悪くない
続いて接続の安定性について検証してみた。
その結果がこちらだ。
検証内容 | SoundPEATS Sonic | SONY WF-1000XM3 | audio-technica ATH-CKS5TW |
---|---|---|---|
妨害影響範囲 | ゲーミングモード:2m ミュージックモード:4m | 3.4m | 1.7m |
遅延 | わずかに感じる | 少し感じる | わずかに感じる |
最大接続距離 | 35m | 65m以上 | 50m以上 |
接続範囲 | 木造2階建て住宅全体 | 階を移動すると、 場所によっては途切れる | 2階から庭先5mまで |
検証方法はこちら
妨害影響範囲
イヤホンの通信が、周囲の電波に阻害されずに使える範囲で、小さいほど接続が強力で途切れない。
起動中の電子レンジに影響されず、どこまで近づけるかを確かめる。電子レンジに近づけば妨害電波が強くなるので、実験結果の距離が近いほど強い接続性能を持っていることになる。
参考数値(あくまで独自の参考値)
標準 5m前後
良 2~3m
最良 2m以下
遅延
動画を視聴して口元のズレを確かめる。
4段階評価
感じない > わずかに感じる > 少し違和感がある > 違和感を覚える
最大接続距離
障害物がない直線距離でどれだけ離れられるかを検証したもの。
判定基準は、頭を振ってもまったく途切れない音質を維持できた距離。
接続範囲
障害物がある状態での接続範囲。
2階建て木造住宅の2階にスマホを置き、どんどん離れて行き、途切れたポイントを測定する。
4段階評価
ドア〇枚 > ワンフロア全体 > 2階建て建物全体 > 屋外へ庭先○m
検証の結果、ゲーミングモードのほうがより接続性能が上がるようだ。遅延も接続強度も上がるので常時ゲームモードでもよさそうだ。
接続性能は、全体的に良くも悪くもない一般的な性能と言えるだろう。
完全ワイヤレスイヤホンSoundPEATS Sonicレビュー
コスパがいいゲーム用イヤホン
さて、最後にSoundPEATS Sonicの特徴をまとめてみよう。
- 連続使用15時間
- ケースが小さい
- オシャレなデザイン
- ゲーム(低遅延)モード搭載
- イヤーピース付け替え可能
- aptX™ Adaptive対応
- 通話はイマイチ
- イヤホンが大きい
ゲームモード&15時間ロングバッテリーを搭載しているSoundPEATS Sonicは、まさにゲーム用のワイヤレスイヤホンにぴったりだ。
音質やケースの質感はそれなりではあるものの、安いのであまり気にせずガンガン持ち歩けるし、15時間ももつので普段使いにもしやすい。イヤーピースも付け替えることができるので、好きなイヤーピースをつけて音質や装着感を改善すれば、さらに使いやすくなるだろう。
5,000円以下の価格で、ゲームモードやaptX™ Adaptiveに対応しているイヤホンはかなり珍しく、手軽な価格でゲームや動画を楽しみたいなら有力な候補のひとつだ。
コンパクトだから、ちょっとカバンにサブ機として入れておくにはちょうどいいぞ。
ということで今回は、SoundPEATSの完全ワイヤレスイヤホン『Sonic』をレビューしてみたぞ!
以上、ディズ(@_MONOGREAT_)でした。
ばいば~い。
コメント
コメント一覧 (2件)
質問よろしいでしょうか。
記事中で使用されているspinfitのサイズはどちらになりますでしょうか。
それから、そのサイズでなければ使用できないものでしょうか。
教えていただけると幸いです。
ご質問ありがとうございます。
このイヤーピースはMサイズですが、基本的にどのサイズも軸部分は変わりませんので装着可能です。
イヤーピースもさまざまありますが、Sonicではほとんどのタイプが取り付け可能です。