日々進化する技術には、本当に驚かされますね。
どうも、ディズ(@_MONOGREAT_)です。
近頃、ワイヤレスイヤホンに搭載されるチップが進化してて、2020年は「アクティブノイズキャンセル(ANC)」がトレンドになっていますね。
各社こぞってさまざまなANC搭載モデルを発売していて、今や業界のもっともアツい注目ポイントです。
そんな中、中国のオーディオメーカーであるMPOWから新発売された『MPOW X3 ANC』は、なんと1万円以下という驚きの低価格でANC搭載を実現させました。
この新発売のニュースを聞いたときからとっても気になっていたので、さっそく手に入れて使ってみました。
しばらく使ってみた『MPOW X3 ANC』の感想は、高域は控えめで低音にかなり迫力がある音質で、ANCで低い音の雑音をほとんど除去してくれるので、音量を下げてもボーカルが良く聴こえるようになって、はじめてANCを体験する人は感動するんじゃないかと思いました。
ANCの性能はなかなかのもので、非常にコスパがいいので、安くANC搭載モデルを探してる人にオススメできるワイヤレスイヤホンでした。
ということで、今回はANCが搭載されたコスパがいいワイヤレスイヤホン『MPOW X3 ANC』をしっかりとレビューしていきます。
それでは、さっそくいってみましょう!!
MPOW X3 ANCのデザインとスペック
『MPOW X3 ANC』は、アップルのairpodsのように耳から飛び出すタイプのイヤホンです。
箱の中はシンプルな内容で必要最低限の付属品が入っています。
- MPOW X3 ANC本体
- イヤーピースS/M/L 2種類
- 充電用USB-Cケーブル
- 説明書・保証書
※ACアダプターは入っていません。
手にスッキリ収まるサイズ(4.9cmx 5.2cmx 3.4cm)のケースは、イヤホンも含めて実測で44gと非常に軽く、コンパクトなので持ち運びが楽。
ただ、ケースは全体的にプラスチック感があって、フタを反対側に倒すと取れてしまいそうなくらいチープな印象。
フタを開けると自動で電源が入るので、取り出すだけですぐに使えます。
カラーはブラックのみ。
つや消しされているので指紋が付きにくいです。
イヤホンノズルは、耳の形にそって斜めに曲がっていて自然にフィットするようなデザインです。
このくぼみがタッチパネルになっていて、一時停止/音量調節/通話応答/ANCオンオフ/音声アシスタントを制御できます。タッチ部分は、少し下にズレているので、イヤホンを取り外すときに押し間違えることがないのは良かったです。
タッチ感度は非常に良いのですが、曲送りすると一瞬待たされるのが気になりました。
カナル型ですが、付属のイヤーピースの遮音性はほどほどで、圧迫感は少なめなので楽につけることができます。
付属のソフトイヤーピースの付け替えによって圧迫感はさらに少なくなりますが、遮音性はスカスカになります。
カナル型イヤホンは、イヤーピースを変えて使うことも多いですが、『MPOW X3 ANC』の場合は、ケースに余裕がないので付け替えると収納ができません。
イヤーピースを付け替えるのも楽しみのひとつなだけに残念です。
イヤホン単体で6~7時間駆動、ケース併用すれば24~27時間連続使用ができます。これだけあれば、多くの人が充電を使い切ることなく使えるはず。
ちなみに、ペアリングするとスマホに電池残量が表示されます。
イヤホン片側で5gとワイヤレスイヤホンにしてはちょっと重めですが、イヤーピースが軽いつけ心地なので装着感はいい感じ。
頭を振っても落ちる気配はないので、スポーツ用にも良さそうです。
ただし、下に垂れた部分に触れると、すぐに外れるので注意。
ペアリング方法を読む
イヤホンを取り出すと、インジケータLEDが赤緑に点滅してペアリングモードになります。
端末のBluetooth設定から「MPOW X3 ANC」を選択すると、ペアリング完了です。
Androidの場合
[接続済みのデバイス→新しいデバイスとペア設定する→「UrbanTrabeller2.0」]の順に選ぶ
iPhoneの場合
[設定→Bluetooth→「UrbanTrabeller2.0」]の順に選ぶ
MPOW X3 ANCのスペック
項目 | 性能 |
---|---|
チップ | BES2300Z |
Bluetooth バージョン | Ver.5.0 |
コーデック | SBC / AAC |
最大連続再生時間 (イヤホン単体) | 6 時間 (ANCオン) 7 時間 (ANCオフ) |
最大合計再生時間 (ケース併用時) | 24 時間 (ANCオン) 27 時間 (ANCオフ) |
充電時間 | 約 2 時間 |
ドライバー | φ 10 mm ダイナミック型ドライバー |
防水性能 | IPX4 |
マルチペアリング | × |
アクティブノイズキャンセリング (ANC) | フィードフォワード方式 |
イヤホン本体重量 | 約 5 g (片耳) |
全重量 | 44g |
MPOW X3 ANCの性能と音質
『MPOW X3 ANC』は、起動の度にANCを起動させる必要があります。
右イヤホンを長押しで起動させます。
さて、ANCの実力は?
『MPOW X3 ANC』のANCは、フィードフォワード方式というもので、比較的精度が低いと言われるANCです。
音楽を流さずにANCを起動してみると、空調の音がほとんどなくなって、雑音が軽減されたことが分かります。
イメージとしては、エアコンのゴーっていう音がサーっていう音になったような感じ。車の走行音もほとんど消えるので、ボーカルがはっきりとします。
走行音ってこんなに邪魔してたんだなって気づかされました。
ヘッドホンの外側にあるマイクで周囲の音を拾って、雑音だけを打ち消す方式。周囲で拾った雑音の反対の音を音楽に混ぜることで雑音を消すことができるが、フィードバック方式よりも正確性が低い。比較的安価な機器に使用される方式である。
仕様では騒音を低減できるレベルが『25dB』とありましたが、すべての音をカットするのではなく、主に低い音を中心にカットされ、話し声のような中高域の音は、少しカットされてちょっと聞こえづらいかなってレベルで会話できてしまうくらいです。
しかし、逆に言うと、電車やバスで走行音は消しつつアナウンスはしっかりと聞き取れるので、これはこれでアリですね。
ANC特有の圧力は、あまり強くないので圧力が苦手な人でもずっとつけていられると思います。
ANCは音割れや刺さりなどの歪みを生む原因となりますが、『MPOW X3 ANC』の場合は、音量を上げても歪みは感じませんでした。
ただ気になったのが、『風』の影響です。
『MPOW X3 ANC』でANCをつけてランニングしてみると、向かい風をマイクが拾ってしまい「ボッボッボッ」っと結構な大きさで雑音が入ってきます。
風が強い日やスピードが出るスポーツには到底使えないレベルでした。
SONYの「WF-1000XM3」でも多少は風を拾いますが、『MPOW X3 ANC』は聴いていられないほどですので、おそらくフィードフォワード方式では、このあたりが限界なんだと思います。
ANCの総評としては、完全に静寂な世界にすることは難しいですが、負担が少なくある程度雑音をカットしてくれているので、音量が小さくてもボーカルがよく聞こえるようになる使い勝手がいいANCだなって印象でした。
音量を上げる必要がないので耳にも優しいですし、風さえなければ音楽をより深く楽しめると思います。
低音の迫力はすごいぞ
SBC / AAC コーディックに対応した『MPOW X3 ANC』をAACで聴いてみました。ぼくの印象としては、「高域は控えめ、低域が大迫力の低音重視な音」に感じました。
『MPOW X3 ANC』には、ワイヤレスイヤホンにしては大きめの10mm振動板のダイナミックドライバーを搭載しているので、音圧が大きく低音の振動がしっかりと伝わってきます。
全体的に低音にフォーカスされた音質に調整されているので、映画やライブ映像などが迫力ある音で楽しく見ることができました。
しかしその反面、”聴き疲れ”を若干感じられます。どこかを強調するとどうしても出てきてしまうものですが、そのへんの中華製品のように強くはなく、疲れないようにかなり抑えられている感じでした。
高域にあっては、一歩か二歩くらい下がった位置から鳴っていて音が遠い印象。音量を大きくしても音割れはありませんが、透明感が少し欠けていました。
全体的に定位感がなく、楽器の距離感が感じられないので、奥行もあまり感じられませんでした。
このイヤホンは、曲の細かい部分を聴くというよりも、迫力ある音の全体的な雰囲気を聴くような感じで、大音量でガンガン曲を聴きたい人におすすめですね。
汗などで濡れても大丈夫な防水IPX4ですし、野外で気分が上がるBGMで作業するときに向いているんじゃないでしょうか。
MPOW X3 ANCのその他性能
ワイヤレスイヤホンを使っていると、音の途切れであったり、遅延が気になることがあります。
さっそく確かめてみましょう。
接続性能
ワイヤレスイヤホンの天敵「途切れ」にどれだけ強いのかを電子レンジで検証してみました。
結果は3.1mまで接近できました。
まぁまぁの成績で普通の性能ですね。
接続範囲はなかなか良くて、家の中であれば1階~2階までどこでも安定して接続されています。
ちなみに、右側が親機になっていて、片側だけ使用したい場合は右だけなら使用できます。
遅延
『MPOW X3 ANC』で、映画やYouTubeを見まくったんですが、AACコーディックにも関わらず、どれも遅延を実感することなく非常に快適に試聴できました。
遅延チェック動画で見ると若干の遅延は発生していますが、動画を楽しむ分には違和感がなく大変優秀なレベルです。
通話性能
イヤホンを利用中に電話がかかってきたら、イヤホンにタッチすることで通話することができます。公式サイトの説明によると、高性能な通話用マイクが搭載されているらしく期待が持てます。
実際に通話してみると、相手の声ははっきりと聞こえるものの、こちらの声はこもって伝わり、周囲の雑音はカットできないので、結構ノイズとして入ってきました。
歩道で歩きながら話すと、自分の足音が相手に伝わるし、となりを走る車がうるさすぎて通話ができないレベルです。
全体的な通話品質は非常に悪いと思います。静かな場所だとできなくはありませんが、在宅ワークなどで使うには相手に失礼になる可能性があります。
MPOW X3 ANCは買いなのか!?
『MPOW X3 ANC』は、低遅延で迫力ある音質が特徴的なイヤホンで、迫力ある映像に相性が抜群です。
目玉であるANCの性能も、「風」という弱点がありあがらも、基本的なところは押さえてあって使い勝手がいい性能で、はじめてANC搭載のイヤホンを買ってみたい人にはコスパ抜群で買いだと感じました。
- ほどよいANCで歪みが少なくボーカルがクリアに
- 低遅延で迫力ある音で動画視聴に最適
- 軽い付け心地で負担が少ない
- 6時間使えるバッテリー
- マルチペアリング未対応
- 風の影響を受けやすいANC
- イヤーピースが社外品に取り換えられない
- ケースがチープで耐久性に不安がある
- 通話性能は悪い
個人的には、マルチペアリング未対応なのが残念。
機器を頻繁に切り替える人は、毎度ペアリングをし直す必要があり、おすすめできません。
『MPOW X3 ANC』は、全体的に雰囲気を楽しむ感じの音質なので、
「大音量で音楽や映画を楽しみたい人」や「ANCをはじめて使う」
って人におすすめしたいANCエントリーモデルのイヤホンでした。
もし、もっとしっかりした音質でANCもしっかり効かせたいと思うなら、ぼくはSONYの『WF-1000XM3』をオススメします。
『WF-1000XM3』は、DSEEによるハイレゾ級の音質に、違和感のない外音取り込み機能、圧が少ないのに高性能なANCを搭載している、まさにハイエンドな完全ワイヤレスイヤホンです。
少し贅沢して本物を手に入れれば、日々の生活が楽しくなるよ!!
ということで今回は、1万円以下で手に入るANC搭載の完全ワイヤレスイヤホン『MPOW X3 ANC』をレビューしました。
Amazonなら気に入らなければすぐに返品できますし、コスパがめっちゃいい『MPOW X3 ANC』でトレンドのANCを気軽に試してみてはいかがでしょうか。
それでは今回は以上になります。ディズ(@_MONOGREAT_)でした。
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