どうも。すでに音の沼にどっぷりハマってるディズ(@_MONOGREAT_)です。
今までいろんなワイヤレスイヤホンを使ってきましたが、ついにハイレゾ対応の有線イヤホンにまで手を出してしまいました。
それがこちら!
SIMGOTのハイレゾ対応イヤホン「MT3 PRO」

このMT3 PROは、SIMGOTのMEETUREというシリーズのハイレゾ対応イヤホンで、高品質でリケーブルにも対応しながらも、7800円とコスパがいいモデル。
IEM(インイヤーモニター)と呼ばれるタイプで、ミュージシャンなどがライブ中に音を確かめるために使われるイヤホンでフラットな音質が特徴です。
ぼくみたいなリケーブルイヤホン初心者の人にオススメなイヤホンですね。
ということで今回は、ハイレゾ対応イヤホン『SIMGOT MT3 PRO』の使用感をレビューしていきます。
それでは、さっそく見ていきましょう!!!
SIMGOTというメーカーを知ろう
まずはじめに、

おそらくオーディオに詳しい方じゃないと、知らないんじゃないかなって思うので、まずはSIMGOTについて紹介しておきますね。

実は、ぼくも知りませんでした


SIMGOTは、2015年6月に設立された中国の広東省深センに本社を置くオーディオメーカーで、EN700 PROを皮切りにSIMGOT EM2で好評を受け、着々と高品質なオーディオ製品を発売している注目の新興メーカーです。
また、SIMGOTは日本オーディオ協会の会員で、SIMGOTが作るイヤホンはハイレゾ対応のロゴを付けることを協会に認められた製品。いわば、協会のお墨付きを貰っているということで、確かな品質が期待できます。
SIMGOT MT3 PROのデザイン
それではさっそく箱からみていきましょう。
SIMGOTの製品は、どれもデザインに凝った箱が使われていて、MT3 PROも白を貴重としたシンプルで好感が持てる箱に仕上がっていますね。
表面にはMEETUREシリーズのロゴがあしらわれています。


裏面にも大きくMTのロゴが入ってて、カッコいいですね。


裏面にはシリアル番号が記載され、この番号でアフターサービスを受けることができます。


箱を開けてみました。まずは、イヤホン本体とご対面です。


意外と小さくて、SONYのWF-1000XM3に比べると半分ほどの大きさで女性にもフィットするサイズですね。


プラスチック製ですが、正面から見ると透明感があってチープさを感じさせません。3Dプリンターで作られた表面は滑らかで、非常に精巧に出来ています。


中身のドライバーが透けて見えるのが面白いですね。


カラーはピンク、グリーン、クリア、クリアブラック全部で4色用意されていて、いずれも透明感のある淡い色合いのようです。
今回は淡い色合いのグリーンを選んでみました。


イヤーピースをつける部分の軸の直径は約6mmほどですので、イヤーピースを変える場合は5mm程度のものを選べばOKです。
手持ちのイヤーピースなら、JVC Spairal Dotがちょうどハマりました。ただ、付属品のイヤーピースが思いの他、高音質だったのでそのまま付属品のものを使ってます。


続いて、ケーブルです。


このケーブルは、酸化物を含まない99.96%以上の高純度銅である無酸素銅線と、銅より優れた伝導性を持つ銀メッキ銅線の2線をより合わせて作られています。


銅と銀の様子が綺麗で、よくある単色のケーブルよりも高級感があります。
銅の表面を銀でコーティングすることで、銅の良さは生かしたまま銀のよさも取り入れようというもの。
電気信号にはある「表皮効果」に着目し、より高い周波数ほど導体の表面近くを流れる性質を利用して、銅の表面を銀で覆うことによって高域において銀の特性を生かすことが出来る。
このケーブルは、昔ながらのイヤホンケーブルと、スマホの充電ケーブルの間くらいの適度な硬さで取り回ししやすくて絡みにくくなっています。
留め具はマジックテープ式ですが、細かいところまでデザインがされていてこだわりを感じます。





透明なケーブルで離れて見ると淡いピンクに見えてオシャレだね!!
接続部分には、0.78mm 2pinの端子が使われていて、カスタムIEMで有名なqdc社製のケーブルによくみられるカバーがされた端子です。
カバーがあるので、端子を傷つける心配がなく長持ちしそうです。


qdcケーブルしかつけられないので選択肢の幅としてはちょっと狭くなっちゃうかもしれませんが、0.78mm 2pinのqdcケーブルであれば、リケーブルも可能です。


プラグ部分は、3極の3.5mmステレオミニプラグで、金メッキされて錆びにくくなっています。ケーブルの部分に保護チューブがされていて断線に強くなっています。
インピーダンスは16Ωとなので、スマホで聴いても十分な音量を出すことができました。
残念ながら、ほかのケーブルを持っていないので、リケーブルを確かめることは出来ませんでしたが、「YYX4862 QDC ケーブル」を今度試してみたいと思います。
ケーブルをイヤホンに装着すると、こうなります。


このイヤホンは、「シュア掛け」という装着の仕方をするイヤホンで、耳にかける部分のケーブルは耳に沿って曲がっていて保護フィルムがついています。


ちょっとカーブがきついので、慣れるまで耳の裏に違和感があるかも…


アメリカのイヤホンメーカーSHUREが耳にケーブルをかけるタイプのイヤホンを発売したことから、この呼び名がついた。
耳の上にケーブルをかけることでケーブルのノイズや脱落を防ぐ効果がある。
イヤホンを耳にかけて残ったケーブルを絞ることもできます。この絞りはテンションをかけてあげると、しっかりとホールドしてくれます。


付属品も結構充実しています。


白いキャリングポーチは、フェイクレザーですが、シルバーのSIMGOTのロゴがシンプルにデザインされて悪くないですね。
SIMGOTの上位イヤホンには、本革製のキャリングポーチがついているのですが、MT3 PROは簡素な感じに収まっています。


中はサラサラとした素材でキズが付きにくくなっています。


続いて、イヤーピース。


これは、Eartip ⅠとEartip Ⅱの2種類(S/M/L)が用意されていて、それぞれの特徴が記載されていました。
聞き比べてみたところ、Eartip Ⅰは柔らかいのでつけ心地が優しく、静かな環境でじっくり聞くときにおすすめで、Eartip Ⅱは遮音性が上がるので外でも音楽を聴きたいときにおすすめでした。
Eartip Ⅰ 高域強調型イヤーピース パワフルな中高域で、高解像度と透明感を持つクリアサウンドを作り出す Eartip Ⅱ バランス型イヤーピース 遮音性が良く低音を強調した音で、低音よりのフラットなサウンドを作り出す
長時間装着していて耳が痛くなることもなく、良くできたイヤーピースでした。
あとは保証書(VIPカード)と使用上の注意などがありました。


全体のセット内容はこんな感じでした。


SIMGOT MT3 PROのスペック
上位機種であるSIMGOT EK3とソニーのSTH50Cと比べてみました。
項目 | MT3 PRO | EK3 | STH50C |
---|---|---|---|
ドライバ | 10mm高磁気複合 ダイナミック ドライバー (1基) | 3基のバランスド アーマーチェア | 9.7mm密閉 ダイナミック |
ダイヤフラム | 高分子複合 チタン振動板 | ー | 広帯域再生が可能な 新形状の振動板 |
周波数応答 | 15Hz-40000Hz | 20Hz-40000Hz | 20Hz-40000Hz |
音圧感度 | ≥108dB(1000Hz) | ≥115dB(1000Hz) | ≥ 105dB |
インピーダンス | 18Ω | 14Ω-18Ω | 22Ω |
歪み | <1% 108dB(20μpa) | <0.75% 101dB(20μpa) | <0.75% 101dB(20μpa) |
左右音圧感度誤差 | <1.5dB(1000Hz) | <1.5dB(1000Hz) | <1.5dB(1000Hz) |
ケーブル | 0.78mm 2pin 高純度無酸素銅& 銀メッキ銅線 混合編線 | 0.78mm 2-pin 単結晶銅OCC& 銀メッキ銅線 混合編線 | 192kHz/24bit対応 |
SIMGOT MT3 PROの音質は低音強めのフラットで解像度が高くて良い音だった
それでは、いよいよ音を確かめてみます。
日本オーディオ協会が認定したハイレゾ対応イヤホンですので、期待が高まります。


MT3 PROのドライバーは、上位機種であるEN700 PROのダイナミックドライバーを採用していて、高級イヤホンにも見劣りしない性能を持っています。ちなみに、「Chord & Major」の公式サイトで簡単にエージングしたあとの視聴になります。
今回の試聴の環境は以下のとおりです。
使用端末:Pixel4 XL
使用アプリ:NePLAYER(有料版)
アダプタ: moshi USB-C Digital Audio Adapter
ケーブル:MT3 PROの標準ケーブル
Pixel4には、USB-Cの端末しかなくdacを内蔵したアダプタが必要だったので、今回は評判が良かったmoshiのアダプタ『moshi USB-C Digital Audio Adapter』を使ってみました。


これはサンプリング周波数192kHz/24bitまで対応していて、なかなかいい感じでした。値段も3,000円くらいと他のハイレゾ対応アダプタに比べたらコスパも良くっていい感じです。
それでは、視聴してみた感想をどうぞ。
装着感


イヤホンのつけ心地は、本体が小さくイヤーピースも柔らかいので、非常に軽いつけ心地です。カナル型のイヤホンの圧迫された感じが苦手な人にも、楽に付けられるんじゃないでしょうか。
ケーブルのタッチノイズも少ないので、音質を邪魔されず聴くことができました。ついでに、ケーブル自体は程良い柔らかさで取り回しもしやすかったです。
EGOIST 『Ghost of a smile』96kHz/24bit
まずはEGOISTの『Ghost of a smile』を聞いてみます。透き通るような歌声が特徴のいい曲なんです。
はじめて聴いて感じたのが、このイヤホン
歌声の生感がハンパないっ!!!
歌声の表現力が普通のイヤホンとは段違いで、息遣いや歌い方のニュアンス、微妙な強弱がしっかりと感じ取れて、レコーディングの衣擦れの音まで聞こえてくるほど。
高域の伸びも良く、音割れもない音で、細かいところまで表現されて解像度がかなり高く感じました。普通のイヤホンの音との違いが衝撃的ですね。
簡易的にですが、スペアナも撮ってみました。中域〜高域がだいたいフラットな波形です。高域より中域がでていることがよく分かります。


Official髭男dism 『Pretender』96kHz/24bit
Official髭男dismの名曲『Pretender』で男性ボーカルも聴いてみました。
この曲は、『Ghost of a smile』とは違って、楽器も多く使われていますが、それぞれがしっかりと聴き取れて分離感が良く、それでいて歌声がそれらの音に埋もれることなく聴き取ることができます。
インピーダンスが低いので音量を出しやすく、半分以下の音量で十分な音量でした。バックのドラムやエレキギターがいきいきしている感じで、バスドラムの低音もなかなかの迫力で響かせてくれました。
1音1音がはっきりとしていて、よくあるボケた感じは皆無。全音域がバランス良くなっていて、聴き疲れしない音質です。
ついついずっと聴いていたくなります。
こちらが測定した『Pretender』のスペアナ。





5000〜8000Hzは少し抑えられているけど、10000Hzあたりで盛り返しているのが、高域が出ているということになっているのかもしれないね。


MT3 PROの音質まとめ
MT3 PROの音質は、中低域が少し強めだが全体的にはフラットな音質で、解像度も高く繊細な音だなという印象でした。
どちらかというと、低域≧中域>高域というバランスではあるものの、解像度が高いことも手伝って高域もはっきりと聞こえてきて十分な音量があります。
シンバルの高い音やサ行の音が刺さることもありませんでした。


中域が前に出てる感じで、ボーカルをしっかりと聴きたい人にオススメな音質です。
また、小音量でもよく聴こえて、音漏れもほとんどしませんので、静かな場所でも使えます。
今回、始めてのハイレゾ対応有線イヤホンでしたが、細かい音まで再現されていることで、普段聴くことがなかった音が聴けるのはいいですね。
評判がいいリケーブル対応のfinal E4000と比べても、半額ほどの値段ですので、コスパもいいんじゃないかと思いました。
SIMGOT MT3 PROはリケーブル対応ハイレゾイヤホンの入門機だ
今回レビューしたのは、ハイレゾ対応のリケーブルイヤホン『SIMGOT MT3 PRO』でした。


このイヤホンの特徴をまとめると、こんな感じ。
- 透明な躯体でデザインがオシャレ
- 解像度が高くフラット傾向の音質でボーカルを聴くのにオススメ
- リケーブルが出来るイヤホンとしてはコスパが良い
- イヤーピースによって音質を選べる
- リケーブルの幅が制限される
- ケーブルのカーブがキツく耳に違和感が出るかも
オシャレなデザインに、付属のイヤーピースで音質を調整できる「MT3 PRO」は、これからリケーブルイヤホンに挑戦してみたいって人には、ちょうどいい価格と性能なのかなって印象でした。
音質は、低音が少し強めのフラットな音で遮音性もなかなかの性能でしたので、屋外での使用にも向いているエントリークラスのハイレゾ対応イヤホンでした。
気になった方は、ぜひ一度試してみてくださいね。
それでは、今回は以上になります。
ディズ(@_MONOGREAT_)でした。
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