今回は、ちょっと未来な機能を搭載した間違いなく2020年ベストバイになるだろう完全ワイヤレスイヤホンのご紹介です。
通常の完全ワイヤレスイヤホンでは、ボタンを操作することでGoogleアシスタントやSiriを呼び出して音声操作が可能になります。
それが今までは当たり前でした。
でも、それはもう過去の話。
ついに音声だけで操作ができる完全ワイヤレスイヤホンが誕生したんです。
それが今回ご紹介するイヤホン
ROWCING の『AI-007』です。

Bluetooth業界で10年以上の経験を有するエンジニアやマーケティング専門家により、2017年に中国広東省で設立されたメーカーで、電子工学博士号を持つエンジニアをリーダーとして、革新的技術で、優れた品質の製品を中・上級ユーザー向けに提供している。
その革新的な技術で「AI-007」を手始めに面白い製品を期待できる、今後が楽しみなメーカーだ。
このイヤホンの特徴は、『常時ボイストリガー(音声による起動)機能』といって、イヤホンを触ることなく音声だけで操作できるというAirPods Proにしかなかった最新機能です。この機能のおかけで、曲送りや音量調整、音声アシスタントを使ったさまざまな操作が完全ハンズフリーで可能になります。
わざわざ手袋を外したり、作業を止める必要はもうありません。
そして、便利な機能もさることながら、音質が驚くほど高音質でかなりの臨場感をもたらしてくれますし、ワイヤレス充電 や 防水性能(IPX5) など一般的なワイヤレスイヤホンの機能もカバーしていて、ユーザー目線に立った使い勝手で超快適に使うことができます。
まさに少し未来のイヤホンといえるワクワクしちゃうイヤホンですね。
ということで今回は、完全ハンズフリーの声だけで操作できる未来感タップリの完全ワイヤレスイヤホン ROWCING 『AI-007』をレビューします。
完全ワイヤレスイヤホンROWCING『AI-007』レビュー
スペックとデザイン

パッケージはヘアライン仕上げの凝ったデザインで、キラキラと綺麗でオシャレ。
開封前からワクワクがとまらない『AI-007』の中身をさっそく確認してみよう。

こちらがパッケージ内容。
イヤーピースが2種類入っていて付け替える楽しみがあります。
- イヤホン本体
- 充電収納ケース
- イヤーピース 2種類(S / M / L)
- インナーイヤー用イヤーピース
- 充電用USB-Cケーブル(㎝)
- 取扱説明書兼保証書
ROWCING『AI-007』のスペック
項目 | スペック |
---|---|
Bluetooth | ver.5.0 |
イヤホンタイプ | カナル型/インナーイヤー型 |
チップセット | Qualcomm社QCC3020 (TWS Plus対応) |
コーディック | AAC、apt-X |
ドライバー | ウール素材振動板6.1㎜ ダイナミックドライバー1基 |
インピーダンス | 16Ω |
周波数 | 20Hz~20kHz |
マイクの数 | 4 |
音声モード | 常時オンの音声(触れずにいつでもウェイクアップ) 骨伝導の声紋 |
使用時間 | イヤホン7時間 充電ケース28時間 合計35時間 |
充電入力 | 5V / 1A |
充電時間 | 2時間 |
急速充電 | 15分充電で2時間使用可能 |
充電方法 | USB-C(有線) ワイヤレス充電(Qi) |
防水性能 | IPX5 |
操作方法 | タッチボタン / 音声 |
音声アシスタント | iOS、Android、Windows(Cortana) |
通話 | cVcノイズキャンセル |
マルチペアリング | 〇 |
マルチポイント | ✕ |
片耳モード | 〇 |
イヤホン重量 | 5.2g |
ケースサイズ | 55.5×59.7×31.4㎜ |
音声ワード | 「Hey,Siri」 |
デザイン

『AI-007』には、ブラックとホワイトが用意されていて、今回僕が選んだのはホワイト。

ROWCINGのロゴがトップにデザインされていて、艶があるフタ部分は綺麗で高級感があります。
側面にはさらさらとした艶消しの仕上げがされているので、手が触れる部分には指紋がつきにくく、ユーザーのことがよく考えられています。

ワイヤレス充電(Qi)に対応しているので、充電器に置くだけで充電はOK。
もうわざわざケーブルを繋ぐ必要はありません。
もちろん左側面にUSB-Cポートが搭載されていて、有線(USB-C)での充電もできます。

大きさは55.5×59.7×31.4㎜で平均的なサイズで、重量は実測で65g(イヤホン込み)でとっても軽く仕上がっています。
薄いのでポケットに入れて持ち運んでも違和感は少ないですね。

AVIOTのTE-BD21fや、SONYのWF-1000XM3よりはコンパクトなケースです。

フタを開けると、まるで小型の宇宙船のようなデザインで、コックピットにはイヤホンが座っています。
中にはケース用の4つのLEDと、イヤホン用のLEDがそれぞれあって、それぞれの電池残量を表してくれています。

イヤホンはスティックタイプのいわゆる”うどん型”で、重さは片側5gと軽く、カナル型ですが装着感も軽くて楽に付けられます。
スティックタイプは、持ちやすいので、取り出しやすく耳からの取り外しが簡単なのが特徴ですね。
イヤホン単体で7時間の連続再生が可能で、ケース併用だと35時間充電なしで使えます。7時間も再生時間があれば、通勤通学など普段の生活であれば問題なく一日中使い続けられます。
Androidスマホであれば、画面上からスワイプすると出てくる設定から、1%単位でバッテリー残量を見ることも出来ます。
さらには、15分の充電で2時間使える急速充電にも対応しているので、バッテリーに関しては文句なし。
ちなみにIPX5の防水性能を持っているので、多少の汗や雨でも大丈夫。
防水性能のことで、あらゆる方向から水の噴射を直接浴びても機器本体に有害な影響がないことを表す等級のこと。

イヤホンに搭載された2つのマイクによって、常時音声認識を可能にしています。音声操作の他にも、マイク周りがタッチボタンになっていて次のような操作が可能です。
タッチ操作一覧
操作 | 動作 |
---|---|
1回タッチ | 電源オン |
2回タッチ | 曲送り/受話 |
3回タッチ | 再生/一時停止 |
4回タッチ | 曲戻し |
2秒長押し | 着信拒否/音声アシスタント起動 |
3秒長押し | ペアリングモード |
4秒長押し | 音声操作オンオフ |
7秒長押し | 電源オフ |
基本的に2回タッチ以上の操作になるので誤作動が起こりにくく、左右の違いがないので片耳モードでもすべての操作ができるのは素晴らしいですね。

イヤーピースは、3種類が同梱されていて、それぞれ装着感が変わってきます。
ちなみに取付部分がかなり浅いので、一般的なイヤーピースは収納時に浮いてしまうので、付け替えることは難しそうです。

こちらは短いタイプのイヤーピースで、軸が柔らかくてかなり装着感が軽い印象。
遮音性はそれなりといった感じです。

こちらはさらにすそが長くなって、軸が少し硬めのイヤーピース。
つけ心地が多少しっかりして、遮音性も若干上がるようですが、短い方との違いはほとんど感じませんでした。
好みでどうぞ。

これは初めて見るイヤーピースでした。
通常は『AI-007』はカナル型のイヤホンなのですが、このイヤーピースをつけるとインナーイヤー型(開放型)のイヤホンに早変わりします。
これはほんとやられたって思いましたね。こんな方法があるのか~って感心しました。
ただし、音質は悪くなりますし、装着感は弱めで取れやすいですけどね。
ペアリング方法
『AI-007』のペアリングはとても簡単です。Qualcommの「TWS Plus」に対応しているので、左右それぞれ独立してペアリングすることができます。
一度ペアリングを済ませば、ケースから取り出すと自動で接続されます。
完全ワイヤレスイヤホンROWCING『AI-007』レビュー
音声操作で完全なハンズフリーが実現できた
『AI-007』の最大の特徴である『常時ボイストリガー(音声による起動)機能』は、まさに最高の使い心地。

一般的なワイヤレスイヤホンだと、イヤホンのボタンを操作しないと音声での操作はできませんが、ROWCING『AI-007』なら常に音声入力ができるので、完全なハンズフリーになれます。
完全に”声のみ”で操作ができるので、料理で手が濡れているときや、両手がふさがっているときなどでも簡単に操作することが出来ます。
しかも、うれしいことに音楽だけでなく、YouTubeやNetflixなどのような動画も操作が可能なんです。
ちなみに、常時声で操作可能となると、他の人の声での誤作動が心配になるかと思いますが、骨伝導で装着者の声かどうかを判断してくれるので、他人の声に反応はしません。
この『常時ボイストリガー機能』には、次の2つのタイプがあります。
- イヤホンのみで動作するタイプ
- 音声アシスタントを起動するタイプ
それぞれを詳しく見ていきましょう。
イヤホンのみで動作するタイプ
イヤホンのみで動作するタイプは、決まったキーワードを言うことで、音声アシスタントを起動しなくても操作が出来ます。
これで曲や動画をフルコントロールできるのでめっちゃ便利なんですよね~。
これはかなり感度が良くて、日本人英語でもちゃんと反応してくれます。
(1)音楽再生中
ボイス | 効果 |
---|---|
「Next Song」 | 曲送り |
「Previous Song」 | 再生中の曲の先頭、または、曲戻し |
「Play Music」 | 再生(動画も含む) |
「Pause Music」 | 一時停止(動画も含む) |
「Volume Up」 | 音量アップ |
「Volume Down」 | 音量ダウン |
(2)電話の着信時
ボイス | 効果 |
---|---|
「Accept Call」 | 着信を受ける |
「Reject Call」 | 着信拒否 |
音声アシスタントを起動するタイプ
このタイプはOSに組み込まれた音声アシスタントを起動させて、さまざまなことが出来るようになります。
対応しているOSは、iOS、Android、Windows(Cortana)で、キーワードはどのOSでも「Hey,Siri」で呼び出します。
ちなみに、音声アシスタント起動させたあとは、音声アシスタントを通常使う場合と同じですので、日本語で問題ありません。
例:「今何時?」
「〇〇に電話して」
「明日の天気は」
「〇〇にメールを送って」
「〇〇時にアラームをセットして」
などなど。通常の音声アシスタント機能ですね。
ただし、イヤホンのみで動作するタイプとは違って、発音がけっこうシビアなのでぼくには使いこなせませんでした。
反応するのが、10回中2回くらいかな?ネイティブっぽく発音できれば使えると思います。
強く発音する部分(アクセント)を意識するといいらしいです。
発音方法参考動画:https://youtu.be/5SNiAUr4u0g
※初期では、「Hello, Voice Q」と発声して起動させていましたが、仕様変更で「Hey,Siri」に変更になりました。
完全ワイヤレスイヤホンROWCING『AI-007』レビュー
音声操作だけじゃない!!音質がすごすぎるっ
目玉機能のほかにも妥協していないが、ROWCING『AI-007』
こういう珍しい機能を搭載した端末って、たいていその他の機能がいまいちな場合が多いんですが、予想を見事に裏切ってくれましたので、その詳細をどうぞ。
感動を覚えるほどの音質

この音、マジで、すごいです…
いや、ほんとに有線のイヤホン並みの奥行感で感動を覚えました。
音質は、低音域~中音域が強めの音質で、迫力が凄くて振動を感じる力強い音です。それでいてキレがよく、中音域のボーカルも埋もれることなく、かなりクリアに伝わってきます。
方向感も優れていて音場がかなり広く感じますし、この奥行感はワイヤレスイヤホンとは思えないほど。
中高音域の抜け感も良くて、女性ボーカルの高い声を艶やかに表現してくれました。高音域も割れることなく綺麗に聴こえてきます。
他のイヤホンでは聞こえにくい音も表現できていて明瞭感が素晴らしいですね。
また、コーディックは、iPhone向けの「AAC」とAndroid向けの「apt-X」に対応しているので、端末に左右されず高音質で聴けます。
しかも、音楽鑑賞中は、軽いつけ心地なのに周囲の音がほとんど入らないので、目をつぶるとまるでライブ会場にいるような気分にしてくれます。
得意なジャンルとしては、低中音域が強いのでPOPSやROCK、また音場が広いのでボーカルグループやライブミュージックなどもオススメです。
以前、このブログでレビューしたaudio technicaの『ATH-CKS5TW』のようなライブ感があって、『AI-007』の音質は素晴らしいの一言に尽きます。
これは、聴いたらハマる音質。
普通に音質だけでも勝負できるほどの仕上がりでした。
接続性能
『AI-007』の接続性能について、いくつか検証してみたところ以下のような結果になりました。
検証内容 | ROWCING AI-007 | SONY WF-1000XM3 | audio-technica ATH-CKS5TW |
---|---|---|---|
妨害影響範囲 | 1.8m | 3.4m | 1.7m |
遅延 | 感じない | 少し感じる | わずかに感じる |
最大接続距離 | 65m以上 | 65m以上 | 50m以上 |
接続範囲 | 2階建ての家全体 | 階を移動すると、 場所によっては途切れる | 2階から屋外へ 庭先5mまで |
接続性能は全体的にかなり優秀でどんなに激しく運動しても途切れることはありません。何もない広場なら、65m以上離れることができるので、スマホを持たずにランニングやトレーニングも可能です。
家の中であれば、どこにいても繋がっているので音楽を聴きながら家事も出来ますし、妨害電波にも強いので、都会の駅など電波が多いところでも安心して使えるでしょう。
通話品質
音質だけでなく、『AI-007』は通話品質も最高レベル。
以前ご紹介したXROUND『VERSA』も通話品質は最高でしたが、ノイズキャンセルに関してはそれを上回るほどのクオリティでした。
まず、イヤホンで通話していることが相手にバレません。
かなりクリアでスマホ並みの通話が可能で、5m先の車が通ってもほとんど分からないくらいノイズキャンセルしてくれます。
また、自分の足音など近くの音も大きく拾いがちですが、『AI-007』はそこもしっかりとカットしてくれました。
通常のワイヤレスイヤホンであれば、5mどころか10m先の騒音すら消しきれないモノもある中で、この性能は驚きです。
また、ZOOMでも通話してみましたが、これまたクリアな音質で在宅ワークにも持って来いなイヤホンです。実際にZOOMで録音した音声がこちらです。
いかがでしょうか。かなりクリアな音声であることが伝わったかと思います。
これなら十分に通話が可能です。
完全ワイヤレスイヤホンROWCING『AI-007』レビュー
日常に音楽を満たしてくれる執事のようなイヤホン

最後にROWCING『AI-007』の良いところと、気になったところをまとめてみたいと思います。
- 音質のみで勝負できるほどのクオリティ
- 完全ハンズフリーで超快適
- ノイズキャンセルが効いたスマホ並みの通話
- インナーイヤーにもできる
- ワイヤレス充電(Qi)に対応している
- 「Hey,Siri」の反応がシビア
音声だけで操作するのって体験してみると、むちゃくちゃ便利で、わざわざイヤホンを触らなくていいし、ボタンを押すときの耳の中に押し込まれるような不快感とも無縁です。
しかも、音声操作だけでなく、音質や通話品質まで最高レベルの性能を持っているのには本当に驚かされました。ここまでのクオリティのワイヤレスイヤホンはなかなか出会えないと思います。
さらに、イヤーピースを変えることで、カナル型からインナーイヤー型へ変更することもできますし、ワイヤレス充電にも対応して、置くだけで充電OKなのでケーブルを探す必要がありません。
とにかくメリットがたくさんありすぎて、欠点が見当たらない。強いてあげるなら「Hey,Siri」の反応がかなりシビアだったことぐらいで、今後公開予定の専用アプリからのアップデートで改善されることでしょう。
まぁそもそもですね、音楽や動画の操作はすべてイヤホンに直接話すことで操作できるので、「Hey,Siri」(音声アシスタント)を使わなくてもいいんじゃないかなって思います。
ぼくの場合は、音楽のコントロールはボイス操作で十分なので、ほぼ音声アシスタントを使わずに過ごせています。
最後にROWCING『AI-007』をまとめると、超快適な音声操作に、最高レベルの音質をもっていて、2020年ベストバイと自信を持って言えるめちゃくちゃオススメしたい完全ワイヤレスイヤホンでした。
ということで今回は、完全ハンズフリーで操作できる未来感タップリの完全ワイヤレスイヤホンROWCING『AI-007』をレビューしてみました。
ということで、今回は以上。ディズ(@_MONOGREAT_)でした。

ばいば~い
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